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2011-10-24

いけばな講座

(2)いけばなごっこ
一番の基本は鋏だ
何年も使っているのに手を怪我してしまったので初心にカエル意味で先週はついつい鋏を取り上げたけれど、”わらび手”なんて鋏はあまり見かけない(売ってても気づかない)
本日はぐっと敷居を下げてっ 門戸を広く開けてっ いけばなごっこをしてみよう

用意するのは、細口のビン2本お好みの花2種
鋏はいけばなで良く使用する”わらび手”(一番左)がなければ、ガーデニング用の鋏、キッチン鋏、普通の鋏・・・草花が切れるものならなんでも可

ただし、普通の鋏の場合は本業の紙が切れなくなる可能性もあるので、使用後のお手入れは十分に

今回わたしは花材は主役としてガーベラ、脇役としてシルバーキャットを選んだ

実は脇役の方が大切な役目がある
草月では主枝と呼ぶ、構成を決める3本のうちの2本“真(しん)”、と“副(そえ)”を務めてもらう

まずは一番長い“真”の長さを決める
“真”はビンの高さに口の直径を足した長さの1.5~2倍をビンの外側にでる長さとし、ビンの中にも入る長さを足す
最初はビンの底までつくと考えて長めに切っておこう
後でビンの途中で止まることが分かってから、長さを調節していくと良い

切るときは、はさみと茎を水の中に入れて、水中で切る(水切りという)ので、ボールや広口のマグカップを別に用意しておこう

水きり用の準備ができない場合は、水切りできないけどがんばって水吸ってね、と花にお願いしよう
(がんばってくれることもあるから大丈夫

“副”は“真”の4分の3の長さにする
“副”と“真”の長さを決めたら1本目のビンに入れよう



このとき、“真”は垂直にたて、少し手前に倒すように、“副”は自分の左肩に向かって45度ぐらい斜め手前に傾くようにする

(←横から)

先端をビンの底まで入れてしまうとこの45度は作れないので、傾く位置まで上げていく
上の正面からの写真のカエルに注目・・じゃなくてカエルの手前に注目・・水しか見えないのが分かるだろうか茎は口から5cmくらいまでしか入ってない

分度器などで正確に測る必要はない
なんとなく手前に大きく傾くところを探そう
あんまり倒しすぎると重みでぽとりと抜けてしまうのでほどよく止まる場所を探す

広い口よりも細い口の方が2本の茎の太さで止まりやすくなる
一度試して止まる場所が分かったら、最初に決めた長さを見直そう

次は主枝の3本目、“控(ひかえ)”
これは主役の花を使う 長さは”副”の4分の3~2分の1
“控”はもう2本目のビンを最初の1本目のビンの斜め手前に置き、2本目のビンにいれる
今度はもっと大変、自分の右肩に向けて、手前に大きく75度を目指す

草花は茎を折ってしまうとそれまでなので、折らないように注意して手前に倒す・・・

(←横から)

うまくできない場合は、鋏で先端から5センチぐらいまでの長さをとんとん叩いて少しばかりやわらかくする
繊維が切れなければ水は吸い上げるので大丈夫

花が上を向いて見えるようにいれたいので、花をぐるりと回転させて向きを確認していれる

これで”真”が立つ、立真型の骨格ができた

後は従枝と呼ぶ、賑わいを空いている場所に好きなようにいれるだけ
気をつけるのは、主枝より長さは短くすること

シルバーキャット、ガーベラ

主役に選らんだ花はがん首並べてきれいに整列したり、それぞれの距離が均等になると却って不自然になるので要注意
2つはくっつけてひとつは離す、というようにまばらになるように配置すると良い
後ろにもちょっと入るとその分、奥行きができる

(←横から)

さて、今回2本のビンにしたのは、口が狭いからやむを得ず・・というのもあるけれど

2本のビンの位置を動かして、また別の表情を楽しむことができるから

今日の講義はここまで

ぜひ試してみてください


補足:茎が下まで入ってないので水切れしないよう注意
水が減ったら口ぎりぎりまで入れるなど、茎がいつも水の中に入っているように気をつけよう

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